mixiニュースの記事選びの話

こんにちは。
久しぶりにブログを書いてみましたけど、1回目にしてすでに放置してしまいました。すいません。

mixiニュースの記事はどうやって選ばれるか

mixiニュースは、ほぼ人力でニュースをピックアップしています。ゆるい記事も多く、ニュースというよりは、ネットワイドショーという感じでしょうか。 選び方は、編集者による目利きと数値(リアルタイムに閲覧数や投稿数を見ている)によって入れ替えられます。 数値がつくのが先か、人がピックアップするのが先かというと、両方あります。人がピックアップする場合も、数値がつかないと入れ替えられます。

投稿数か閲覧数か

mixiニュースはコミュニケーションの触媒としての役割を大きく期待されているため、投稿数は重要指標ですが、投稿数が伸びる記事と、閲覧数だけが伸びる記事は性質が異なります。閲覧数が伸びる一方、投稿がつかないという記事はあります。両方をバランスを見ながらピックアップされています。

mixiニュースのランキングを、話題数とアクセス数で分けているのも、差がでるからですね。

コラムは話題になる?

私も恋愛系のコラムなどは、話題になりやすい気がしていたのですが、閲覧数のほうが伸びることが多いようです。ユーザーインタビューでは「読んじゃうけど、コメントつけるのは恥ずかしい」というような声も多くありました。

逆に、ユーザー間で盛り上がっている記事をトップに出しても、それ以上の数字がつかないということもよくあるようです。能動的に記事を探す人が多いジャンルの記事だと、そういうことが発生するのかもしれません。

これは、サービスのアイデンティティ特性やグラフ特性も影響しそうですね。

数字じゃないもの

数字も大事ですが、記事の取り上げに関しては、たくさんのガイドラインやらポリシーがあって、編集会議で常に見直しが行われています。例えば、mixiのホーム画面に表示される記事8本のうち、上から2本は、数値を無視して、いわゆる「ニュース」を表示するというルールがあります。(週末など例外はあります)。

編集長の言う「普段ニュースを見ない人にもニュースを見てもらいたい」というポリシー的なものです。短期的には全部エンタメにしたほうが数値がいいのでしょうが、長期的にファンを獲得するために大事にしているポリシーです。政治記事とか、ほっといたら全然読まれませんが、表に出せばいくらかは読まれますからね。(それでも全然数字つかないけど)。

また、我々はコンテンツを作り出しているわけではないとはいえ、コンテンツをどう大事にしていくかというのも常々考えるのですが、PV重視問題は悩ましいところです。話が広がるので、これは別の機会に。

編集チームとポリシーについて

ニュースグループ内には、編集チームがありますが、サービス開発チームからは独立性を持っていて、編集ルールは、編集チームで策定され、サービス側からの干渉があまりないようになってます。

隔週くらいで、ユーザーさんからの声を見たりして、話し合いを持っています。もちろん、サービス全体のコンセプトなんかは共通で話しますし、影響が完全にないわけではないですけどね。

商品のPRはどうやったら掲載されるか?

たまに聞かれますが、基本的にはお金をもらって、特定の商品やブランドの記事をピックアップするということはありません。純粋に、mixiユーザーに読まれているから出ているだけですね。

PR記事という広告メニューはあります。「PRってつくのはちょっと…。なるべく自然な記事でたくさん読んでもらいたい」っていうお声をいただいたりするんですが、PRってついてても、伸びる記事は伸びるし、単純におもしろいかどうかですね。

mixiニュースユーザーは女性が約70%なので、メディアの特性はもちろんあります。

自動化について

最初に「ほぼ」人力といいました。記事につく関連ニュースとか、編集部分のサポート部分で機械の利用はありますが、それ以上には利用していないということです。

mixiニュースを自動化しようという話は、初期からあり、実際に裏でレコメンドエンジンが実装されたり、試用されたりということもあります。ユーザー内で盛り上がっているものを抽出したり、あとはパーソナライズですね。

歴史的経緯もあるのですが、mixiニュースは、コンテンツであるにも関わらず、特定のアイデンティティ(mixi ID)と密着しているので、パーソナライズされた記事レコメンドというのも開発されています(参加コミュとかいろいろ使えますし)。

大々的に使えてない理由

問題は、そういった、レコメンドがmixiニュースユーザーにあうかっていうところなんですね。これが、なかなかしっくりこない。

ひとつは話題になる前の記事を出したいというところです。コンテンツの質にもよるんですが、「ユーザーが読んでいる記事」や「話題になった記事」ではなく「ユーザーが読みそうな記事・話題にしたい記事」を先読みして出したいんですね。このチューニングはなかなか難しい。

かわいい猫画像とかであれば、前日話題になったものでもいいかもしれませんが、ニュースには遅れて出したのでは話題にする価値がないものもあります。

また、単純にmixiで流行っているものでいうと、編集者によってピックアップした記事がたくさん読まれるので、レコメンドに影響してしまうのもあります。

人が与える何か

あとは、正直、説明しきれないんですけど、なんかmixiニュースっぽさはなくなります。サービスを長期的に支えている編集が作っているポリシーとか、マインド的なものが欠けて、ユニークでなくなる印象。類似サービスとのポジショニングという意味でも、受身的に見れるコンテンツにしたいというのもありますしね。パーソナライズには慎重です。

レコメンドエンジンの実装は、A/Bテスト等で短期的な結果は出せるとは思いますが、長期的な判断がなかなか難しい。ユーザーにも負担をかけてしまいますし。引き続き、いろいろな観点から今後も調整していくことにはなると思います。

だらーっと見てください

全記事のうち、編集スタッフが取り上げる記事は10-15%程度ですが、ニュース全体のPVのうち95%以上をそれらが占めます。もちろん露出が強いというのもありますが、受動的な利用が多いとも思っています。

能動的な気分のときは、ネット検索すればいいし、RSSリーダー使えばいいかなと思います。もともとインターネットというのは、そういうことに向いているメディアですし。

そういう意味でいうと、mixiニュースはインターネット向きじゃないのかもしれないけど、それが強みでもあり、編集が大事であることにつながっています。最近はノイズがあまりにも増えすぎて、検索エンジンが機能しにくくなっている気もしますしね。

何気なく見てほしいですね。能動的に見ているときには、触れないような情報にふと出会えてもらってると嬉しいです。

mixiニュースとスマートフォンの話

どうも。mixiで「ニュース・チャンネルユニット」というユニットにいます。k_ishii_394です。

社内のことやら、担当部門のことやらも含めて、書ける範囲で少しずつ書いていこうかなと思います。mixiの状況というと、mixi全体で書かれることが多く、サービス単位だとあまり知られてないと思うので。ひとまず、mixiニュースのことについて、少し書いてみようかなと。

モバイルデバイスからのアクセスが90%

mixiは、もともとモバイルデバイスによるアクセスがほとんどなのは、よく知られていることかと思います。

ガラケー主流時代には、mixiニュース関連のページだけで、1日にトータルで1億PV越えることもあったのですが(2011年の8月が最後)、モバイルデバイスからのアクセスが90%こえていたので、スマートフォンへのデバイスシフトの影響をモロに受けています。

PVが落ちていく

なにが辛いかって、PVがものすごく落ちます。

mixiニュースのガラケー版とスマートフォン版では、1ユーザーあたりのPVが大きく違います。スマートフォン版のPV/UUは、ガラケー版の40%程度しかありません。1ユーザーがガラケーからスマートフォンに移動しただけで、PVは半分以下になっていく構造です。

我々もスマートフォンを最優先において、粛々と(すごく地味に)調整を行っていて、2012年4月~2013年4月で、スマートフォン版のPV/UUは1.5倍程度にはなりました。堅調ですが、それでもガラケー版と比べて、せいぜい40%程度にしかなっていないということです。(ちなみに、ガラケー版のPV/UUも少し伸びています。同時にやった施策もありますし)

デバイスシフトが終盤に向かいつつある中で、mixiニュースのトータルのPVにどの程度変化があったか。少し前のデータですが、2年前と比較すると歴然です。

  • 2011年4月平均 73,041,112 (PV/DAY)
  • 2013年4月平均 27,686,819 (PV/DAY)

ユーザーさえ残っていればいい。と言いたいところですが、なかなかそう簡単にも言いきれないのが辛いところです。(ここは、また別で書きたいです)

スマートフォンへのシフトとユーザーインタビュー

mixiではアクセス解析等はもちろん、ユーザーインタビューや、実際の操作をユーザーさんに見せてもらうユーザビリティテストも行っていまして、特に2011~2012年ごろは、多くの調査を実施しました。携帯の端末とはいえど、ガラケースマートフォンではデバイスに大きく差がありますから、ガラケーでのよい点を単純にスマートフォンにも導入はできません。例えば

  • ガラケー版では、ユーザーは、番号キー(アクセスキー)を華麗にぽちぽち駆使してページ遷移している
  • ガラケー版では、記事をページ分割しているが、これも番号キーでの遷移に慣れていて、あまり苦にしていない(一部端末向けに、1ページの容量を制限しているため、文字量によって記事を分割している)

という気づきがあったとしても、スマートフォン版で番号キーをつけることはできないし、記事分割する必要はないので(できるけど)、単純に同じUIにしてテストすることはできません。各デバイスでの操作を参考にはしますが、それぞれのデバイスごとに、ユーザーの声や数字を見ながら、特徴を活かした施策を重ねています。

ユーザーの行動自体の変化

スマートフォンにしてから、mixiニュースをあまり見なくなったというユーザーにもインタビューをしました。mixiニュースの競合というと、mixiということで他SNSや、ニュースという意味では別のニュースサービスを真っ先に想定したりしますが、

mixiニュースを見ていた時間は何を見るようになりましたか?」

というユーザーインタビューでは、「スマートフォンアプリでゲームをやるようになった」とか「アプリで2ちゃんねるのまとめ読むようになった」とか、そもそも見たこともないアプリをやっていたりというケースも多かったように思います。(インタビューなのでサンプルの母数は多くないです。統計も出してなくて、私感ですけど)

もちろんサービス提供側は、バリューやら考えているわけですが、ユーザーから見たら、単なる「ひまつぶし」という大きなくくりの中でサービスを利用している場合も多々あるわけで、そうなると代替品はたくさんあります。スマートフォンの登場によって、携帯デバイスを見る時間は増えた一方、手元で次々サービスを乗り換えやすくもなっています。

今後の展開について

ということで、スマートフォンへのシフトの中で、mixiニュースも模索が続いています。ニュース単体でのスマートフォンアプリは、決算発表であったとおり開発中ですが、それはいくつかトライするうちのひとつです。たくさんのユーザーさんに使っていただいていますし、いろいろトライしていく予定ですが、今日はここまで(書くの疲れてきた)。別の機会でお話するか、リリース後に補足できればというところです。

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